カリキュラム及び概要

  • 海外の現地利用動向とコミュニティ
     株式会社NTTデータ経営研究所 桜井 駿氏
  • 法律的な面から見た金商業者と仮想通貨業者の違い
     中部学院大学 畠山 久志氏(当会理事)
  • 正会員会議報告(ホワイトペーパーについて)
     株式会社マネーパートナーズ 奥山 泰全氏(正会員)
  • パネルディスカッション・質疑応答
     数原 泉氏 (CMEグループ)
     奥山 泰全氏(正会員:株式会社マネーパートナーズ)
     中川 陽氏 (正会員:マネックスグループ株式会社)
     畠山 久志氏(当会理事:中部学院大学)
     三島 一祥氏(当会理事:Keychain)
     モデレータ:幸 政司(当会会長)

 



 

海外の現地利用動向とコミュニティ

講師:株式会社NTTデータ経営研究所 桜井 駿氏

皆様の団体の活動は常に拝見をさせて頂いておりまして、毎月、勉強会をされているかと思うのですが、基本的には会計上の処理の話や、規制面という実務上、障害がないようなところを本格的に見られていると思っております。
私、ビジネス寄りの活動をしており、その辺りの少し先を見据えた話を現地のカジュアルな動向も含めて、少し簡単にご紹介をさせて頂きます。

今日は大きく二つ、直近のビットコインとブロックチェーンのビジネス概要についてと、海外の現地の状況をご紹介させて頂きます。
まず、ブロックチェーンの話をする前に、我々がブロックチェーンやビットコインをどのように捉えているかというお話を簡単にご紹介させて頂きます。
まず、今のビジネストレンドは大きな変化にあると思っていまして、一つ目の大きな変化は94年以降にインターネットが出てきまして、色々なサービスが効率化された流れがあったかと思うのですが、今後、オンラインとリアルの融合は真に起きてくると思っており、現状、新規事業の戦略を練る上でも、その技術が本当に切り離せない話になってきています。
オンラインで効率化されたサービスを考える際には、お金をまいて如何にユーザーを獲得すれば良いのかという話かと思っているのですが、そのユーザー以外に紐づく価値や情報を取り込もうとなったときに、セキュリティや分析等の技術の壁に必ず当たるので、資本の少ない会社さんたちがビジネスをやるのは少し難しくなってきていると感じております。
その狭間にいるのがビットコインとブロックチェーンかと理解しています。

我々が仮想通貨やブロックチェーンをどのように捉えているかですが、フィンテックの文脈の一つにあると思います。
以前は規制のかかる分野とそうでない分野を区別して色々と考えるようにしていたのですが、やはり大きな変化が起きた一つに仮想通貨と呼ばれる部分が、以前は規制がかからない分野を例外として扱っていたのですが、最近は規制がかかる分野としてビジネスを構築していかないといけないので、金融サービスという括りの中で見ると、このような位置であると我々は理解をしています。

ビットコインとブロックチェーンということで、こちらにお集まりいただいている方は恐らく仮想通貨をメインにビジネスの検討をされているという理解をしていまして、今日は仮想通貨の方の話をさせて頂きます・・・

・・・

最後に、ビジネスモデルの考え方ですが、今までは収益の緻密な分析をして損益がどのようになるかを見ていたのですが、最近はユーザーに満足してもらった後にマネタイズをしても良いし、かつ、その予測は意味がないので気にしないという大企業の役員の方が少し増えてきているのですが、ユーザーへの影響度というのを最初に考えられないと、10億円や100億円のビジネスを生み出すと言っても難しいのかなと。
これは概念的な話なので、いつこのような時代が本当に来るのかというのは難しいのですが、基本的に実現する技術はマイクロペイメントやブロックチェーンの世界だと思います。
突き詰めて考えて行きたいと思っているので、是非、ご興味のある方がいらっしゃったらご連絡頂けきたいと思います・・・

(全体は会員のみ公開)

 



 

法律的な面から見た金商業者と仮想通貨業者の違い

講師:中部学院大学 畠山 久志氏

金商業者と交換業者との差異ですが、具体的に対比をしている資料等がないので、参考までにこの場で少し整理をさせていただきます。

まず参入規制ですが、両方とも登録ということになっています。
ただ、金商業者については昭和23年に当時の法律ができたときにはアメリカと同様に登録だったのですが、昭和30年代の終わりに山一事件が起こりまして、どうしても登録では良くないということで免許制度になりました。
その後、再び登録制度になっておりますが、現在の金商業者については実質的には免許的な審査がされているということです。
現在は、金商業者、交換業者とも同じような登録となっています。
金商業の方は、色々な形で業務の制限がかかっているのですが、仮想通貨の交換業者についてはありません。

国際機関ですが、証券業についてはIOSCOという国際機関がありますが、仮想通貨にはありません。

財産的基礎ですが、交換業者の資産は1,000万円以上、債務超過ではないことになっています。金商業者は、業種によって分かれています。

人的基礎ということで、そのような業を行うにあたって適切な人材が揃っているのかということで、フィット&プロパーというふうに言われておりますけれども、これは金商業にはありますが仮想通貨交換業者にはない。ただ、適正な体制を整備するということについては、両方ともあるという格好になっております・・・

・・・

当局との関係ですが、仮想通貨の方は協会重視ということになっています。
トラブルが起こった場合には、基本的な金商業も行政の消極的関与となっていますが、ガイドラインでは仮想通貨のトラブルは当事者間で解決すると書いてあるので、行政は関与しません。

処分ですが、基本的には行政と協会が両方で対応しています。
ガイドラインでは、違法性の少ないものについては協会に任せると書いてあります。それだけ、協会を重視したガイドラインになっているということです。
流れから言えばハードローからソフトローへということだと思います。

(全体は会員のみ公開)

 



 

正会員会議報告(ホワイトペーパーについて)

講師:株式会社マネーパートナーズ 奥山 泰全氏(正会員)

月例で正会員会議という形で、正会員様並びに正会員登録を希望とされる業者様にお集まり頂きながら、議論や審議、知見集約を図っているところの中間の成果を会員の皆様にご報告申し上げます。
その後のパネルディスカッションの前提となる頭出しをさせて頂く形だと思っていただければ宜しいかと思います。

さて、今般6月3日に交付された仮想通貨法を受けまして、12月28日の段階では監督指針案がパブリックコメントに付されているわけですが、概ね4月には施行されるのではないかと噂されており、少し遅れているような雰囲気も聞こえているところでございます。
この登録業者側の申請要件としては、取り扱う仮想通貨をしっかりと明示をしていく義務がある形になるのですが、この登録する仮想通貨の件について、仮想通貨交換業の登録を希望される皆様の中で意見集約を2回に渡って行ってきております・・・

・・・

取り急ぎ、ミニマムスタンダードとしては、これぐらいのところは仮想通貨交換業の登録を行っていく中での取扱通貨として指定していくということの中で、ペーパーとしてまとめながら説明責任を持って出していく必要があるという話になおります。
これは投資者にとっても非常にミニマムな状況ではありますが、自分たちがこれから買おうとしている物や売ろうとしている物がどのような物なのかを、最小限でも説明するような物を用意する必要があるだろうということになっておりまして、このような取りまとめ作業をこれから正会員の業者様を中心にしっかりと諮って行きながら、仮想通貨交換業の登録の方に平仄を合わせて動いていきたいと思っておるところでございます。

以上、正会員会議のご報告を私の方からさせていただきました・・・

(全体は会員のみ公開)


 



 

パネルディスカッション・質疑応答

数原 泉氏 (CMEグループ)
奥山 泰全氏(正会員:株式会社マネーパートナーズ)
中川 陽氏 (正会員:マネックスグループ株式会社)
畠山 久志氏(当会理事:中部学院大学)
三島 一祥氏(当会理事:Keychain)
モデレータ:幸 政司(当会会長)

(幸 政司)
我々のオブザーバーとしてCMEグループ、それからNYSEユーロネクスト、それからシンガポールエクスチェンジに入っていただいておりますが、今日は代表して数原さんに出て頂いたということで、海外のエクスチェンジの中でビットコインと言いますか、仮想通貨はどのような取扱いになっているのかということに関して最初に口火を切って頂けたらと思います。

(CMEグループ 数原氏)
では、私どもの取引所でビットコインがどのような位置付けかということを少し申し上げますと、ベンチャーキャピタルというものを立ち上げましてフィンテック関係の投資を行っております。
当初はブロックチェーン関係、特にクリアリング、セトルメント関係がブロックチェーンに興味を示されまして、ビットコインに関しましては重い世界と軽い世界の橋渡し役的なことを取引所としてできるのではないかと考えております。
現実と仮想の部分をつなぐ架け橋のようなことですね。
つまり、ビットコインの交換所で色々と取引が行われていて、色々なプライスが出ているわけですが、これに信用力を付け加えるという役割を公な面も持ち合わせております取引所が介入することによってもたらすことができるのではないかということでございます・・・

(幸 政司)
中川さんのところは、香港でビットコインと言うよりも証券事業を展開されていると思うのですが、御社として今後の取り組みに関してはどのようにお考えでございますか。

(マネックスグループ株式会社 中川氏)
まずFacebook等の映画で有名になっていますウィンクルボス兄弟が運営していますジェミニという会社が、ここ数年、ビットコインのETF上場を目指しておりまして、3月11日がSECの認可期限です。
これによって色々な思惑があるのですが、当社とすれば例えばETFでアメリカのバックスという取引所で上場を目指しているのですが、どこかのメジャーな国の取引所に上場されるという商品ができるとのは安心してお客様が取引する上では非常に喜ばしいことであると思っています。
しかし、諸刃の剣で、そうすると小さいスタートアップ的なフレキシはどうなるのだろうというところもあるのですが、そのようなところも取引所の価格形成に積極的に参加できるところもあるかと思うので、これは1つ大きなイベントとして見ております。
当社は日、米、香港、中国で米株のサービスを展開しておりますので、その中でのETFができるということは、サービスとしてすぐに提供できるということになろうかと思います・・・

(幸 政司)
三島さんはここ数ケ月で色々な国でプレゼンテーションを行っているみたいですが、肌で感じる動き、日本との温度差というのはどのようにお考えですか。

(Keychain 三島氏)
最近はシリコンバレーやサンフランシスコ、昨年末はシンガポールに行っていたのですが、肌感としましては仮想通貨とビットコインについては日本が一番進んでいるし、一番好意的に捉えている国なのではないかと思います。
シンガポールはフィンテックと言いつつも非常に小さい国なので、実はフィンテック企業が非常に少ないのです。
ですから、海外の英知を集めるという動きをして、大きくしようと動いているかと思います。
一方、サンフランシスコに行くと、ニューヨークのレギュレーションとかが非常に強く、カリフォルニアのレギュレーションもできておりませんので、ビットコインというものについては結構きつい内容なのかなと。
逆にETFというような金融商品や、一般的なブロックチェーンの方に注力をしていると思っております・・・

(幸 政司)
畠山先生、よく海外の文献を見られたり調べられたりしていると思うのですが、特にイギリスやアメリカの話を聞きますと、実は日本が一番進んでいるのではないかという話ですが、規制面から考えた場合は日本で起きている状況と海外とを比較して如何でしょうか。

(中部学院大学 畠山氏)
規制面から見ると、ニューヨーク州の立法ではゆとりを無くしていて、信託銀行並みの管理体制がないと駄目だ、ライセンスが必要であるというシステムにしています。NY続く、州法がなかなか出てこないという状況になっています。
EU・イギリスは、都合がつけば今年の夏にまた行ってこようかと思っています。仮想通貨の取り扱いをギャンブル委員会で聞いてこようかと考えています。中国は来週行ってヒアリング等をしたいと思います・・・

(幸 政司)
我々の回も12回を数えましたが、実際に法律が施行されるのが4月もしくは5月と言われております。
流れを見ていますと4月は難しいのではないかという意見が結構出ておりますが、金融庁が公表したわけでもなし、4月になるか5月になるかはわかりません。
そのあたりに施行されるということに関して、我々の協会もそれに向けて一丸となって自主規制という形の中で目指していくと同時に、皆さんの役に立てるように知見の集約を図っていきたいと思っております。

(全体は会員のみ公開)

平成29年02月 日本仮想通貨事業者協会 勉強会の様子