カリキュラム及び概要

  • ICOについて
     森・濱田松本法律事務所 増島雅和氏
  • パネルディスカッション
     森・濱田松本法律事務所 増島 雅和氏
     トーマツベンチャーサポート株式会社 柿澤 仁氏
     テックビューロ株式会社 朝山 貴生氏
     ユナイテッドビットコイナー 大石 哲之氏
     モデレーター:アンダーソン・毛利・友常法律事務所 河合 健氏



 



 

ICOについて

講師:森・濱田松本法律事務所 増島 雅和氏

 「ICO」という言葉が普及をしており、ここでのトークンセールスは、いわゆるICOということになっています。
 あちこちでお金をあぶく銭のように稼げると勘違いしている人たちが多すぎるので、全然そういう話ではないということを持って帰っていただくというのが大事だと思っています。
 Initial Coin Offeringもしくはトークンセールスの案件を一緒にレビューをしながら、正しいプロセスで進めているということの経験を踏まえて共有ができれば、少なくとも世界でやられているICOがどういうものなのかはご理解いただけるのではないかと思います。

 トークンセールスの現状は、非常に活発でございます。
 今年の6月の段階で、直近12ヵ月のブロックチェーンで集めた金額よりもトークンセールスのほうが増えているという数字が出ています。
 4月以降は倍々で増えているという状態になってきておりまして、7月は落ちているかなと見えるのですが、非常に伸びているという状態になっております。
 案件全体ですと、今の時点で少なくともUSドルで1ビリオンドルは突破しているという状態になっており、案件数もどんどん増えています。
 案件数が6月の段階で78件ですが、7月に入って93件です。Tezosというのが出ていまして、今まではBancorというものがトップだったのですが、このトップ上二つが更新しているという状態になっています。
 仮想通貨の時価総額も7月22日の段階では少し回復しているという状態でして、トークンはまだ熱い目線が続いているということかなと思います。

 トークンセールスの中身ですが、そもそもこれはいったい何なのだというところがディスカッション中という状況にあります。
 全般的には、さっと金を手に入れてやれというダークサイドの人たちと、これで僕たちがどのように社会を変えていこうかと真剣に考えている人の両方いるという状態ですが、是非皆様には後者の目線を持っていただけたらいいのではないかと思います・・・

・・・
 次に、少し技術的な部分になりますが、トークンセールスでトークンを買う場合に、少なくとも技術的な観点からレイヤーについては理解したほうがいいです。
 そうでないと、トークンの何に価値を認めてトークン を買うのかよく分からなくなってしまうというのがあります。
 恐らく世の中のコンセンサスを得ているのではないかと思われるブロックチェーン、価値のネットワーク体系におけるレイヤー構造というのは、一番下にブロックチェーンがレイヤーとして敷かれ、この上に乗るプロトコルが存在し、プロトコルのもとにトークンが存在します。
 このトークンを共通の通貨という形で使うイメージで、上に色々なアプリケーションが乗るという、これが恐らく典型的な形でのブロックチェーンレイヤーの理解だと思っています。
 そうすると、トークンはアプリケーションを多く使うための、通貨的なものか、一定のステータス的なものかになるわけですが、もう一つ、理解をしていただいておいたほうがいいと思います・・・

・・・
 IoTの世界でデータを取られたらば完全に終わるというようなことになりまして、ネット上のクラウドにも上げて全部処理をさせるという形にすると二の舞になりますので、新戦略という形で、それをなるべく末端のほうに移して大事な処理をしていこうという発想になっている関係性です。
 我々の行う仮想通貨トークンの世界は、ここで行われる様々な手元で行われているデータ処理に対して、どのように支払いをしていくかという話であり、ここで使われるのがトークンという世界観を共通に持っているはずでありまして、これを支えていくためのトークンの世界、分散協調型社会を作っていくのが、トークンを行うときに我々が目指さなければいけない、国益とも関係した大事な世界だと思っています。
 このあたりを見据えて、トークンの販売、トークンによる調達の話をしていただくと正しい方向に行くと思っていますし、お金を稼げるみたいな話で行うと金融庁が来て見当違いの規制をしてくるという話になるのは目に見えていますので、同じ愚を犯さないように正しい形で、このトークンセールスの実務が普及するように願っておりますし、そうなるような動きをしていきたいというふうに思っている次第でございます。

(全体は会員のみ公開)

 



 

パネルディスカッション

森・濱田松本法律事務所 増島 雅和氏
トーマツベンチャーサポート株式会社 柿澤 仁氏
テックビューロ株式会社 朝山 貴生氏
ユナイテッドビットコイナー 大石 哲之氏
モデレーター:アンダーソン・毛利・友常法律事務所 河合 健氏

(アンダーソン・毛利・友常法律事務所 河合氏)
 色々なお話を聞けましたが、このセッションではICOという名前がよろしくないという話もありましたので、IPS、イニシャルトークンセールスということでもいいのですが、とりあえずICOのほうが皆様に馴染んでいるので、ICOということで進めさせていただければと思います・・・

(ユナイテッドビットコイナー 大石氏)
 私、マウントゴックス以前からビットコインやこのようなコインを取引しているわけですが、そのころからICOをずっと気にしてきました。
 多分、自分のブログがこういうタイプの物を世の中に紹介して、買えと言ったのが初めてだと思います。
 ホワイトペーパーを訳したり、紹介したりした中では、最初のほうはストレージというものを少し集めました。
 これは、みなさんが余っているディスクスペースを世の中のネットワークに接続することで、そこのディスクスペースを借り受けることができるというディセントラライズドディスクシェアリングみたいな形でした・・・

(アンダーソン・毛利・友常法律事務所 河合氏)
 最近の調達額がイーサリアムでも15億円というレベルだったのですが、100億円を超える案件ができているというところの背景、ここのところの異常な盛り上がりの背景というのはどのような感じでしょうか・・・

(テックビューロ株式会社 朝山氏)
 先ほど、大石さんが言われたイーサリアム15億というお話があったのですが、今年の4月からICO案件がそこまで資金を集められるか、原理は単純でして、仮想通貨自体の全体の時価総額が8年で数兆円に来ていたものが、4月からの数ヶ月で一気に12兆円ぐらいまで増えました。
 すると、普通に持っている人の資産が5倍、10倍、100倍、下手するとネムみたいに1000倍になっているものがありますから、それは現在の価値で他の案件に投資しますと、平気で100万円単位で買ったものを1億円単位で投資することになるということからも、かなり案件の単価自体も上がっています・・・

・・・

(アンダーソン・毛利・友常法律事務所 河合氏)
 柿澤さん、デロイトとかを見られていると、そのようなグローバルな話だと情報も入ってくると思うのですが、どのような感じですか・・・

(トーマツベンチャーサポート株式会社 柿澤氏)
 最近はニュースにもなった通り、モスクワのほうでデロイトがベンチャーと組んで、そのあたりの規制を規制当局と一緒に作るみたいな流れがあるというのは聞いています。
 あとは、スイスの会社に一部、KYCを委託するといった流れは一部あると思っています・・・

・・・

(森・濱田松本法律事務所 増島氏)
 これは、日本とアメリカの違いで、アメリカはそれできちんとマーケットが働くのですが、日本はリテラシーの低い人たちがそういうのを買ってしまう、ここを何とかしたいみたいので、何とかルールをどこかのレイヤーで作れという発想になりがちなのです・・・

(全体は会員のみ公開)

 

平成29年07月 日本仮想通貨事業者協会 勉強会の様子