DeFiによる暗号資産デリバティブ取引/信用取引と日本法


当協会の準会員「創・佐藤法律事務所」発表の記事からの抜粋となります。


当所は、Decentralized Finance(DeFi、分散型金融)について研究を行っており、DeFiのレンディングスキームであるCompoundについてのBlog[1]、またMaker DAOを含むステーブルコイン規制のBlog[2]などを記載し、DeFiのセミナー[3]などを行っています。
本稿では、DeFiのうち暗号資産デリバティブ取引と暗号資産信用取引の仕組みと法規制を検討します。

DeFiデリバティブ取引/信用取引の仕組み

1 dYdX

DeFiのプラットフォームであるdYdXでは、Ethereumブロックチェーンを用いてスマートコントラクトで実行される複数のプロトコルを提供している。dYdXでは、ETH-DAI、ETH-USDC、DAI-USDCの現物取引、信用取引、貸出、借入及びBTC-USD、ETH-USD、LINK-USDのパーペチュアル・スワップ取引をすることができる。

dYdXのユーザーは、トークンをブロックチェーン上のスマートコントラクトにロックし、リレイヤーであるDEX (Decentralized Exchange:分散型取引所)にてトークンの交換等を実現する。dYdXでは0xプロトコルが使用され、取引注文を管理するオーダーブックをリレイヤーがオフチェーンで管理し、決済をオンチェーンで行うというハイブリッドアプローチが利用されることにより、ユーザーの手数料を抑え、処理スピードの向上を図っている。

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