仮想通貨に対する生活者の態度変容と利用実態

カリキュラム及び概要

  • 第一部 「仮想通貨に対する生活者の態度変容と利用実態~これからの取引所・販売所に求められること~」
     株式会社博報堂 ストラテジックプラナー
     金融マーケティングプロジェクトメンバー
     HBI(HAKUHODO Blockchain Initiative)
     トークンコミュニティプラナー 伊藤 幹氏
  • 第二部 「ビットコインのセカンドレイヤー概況」
     一般社団法人日本デジタルマネー協会 代表理事 本間 善實氏

 


『仮想通貨に対する生活者の態度変容と利用実態~これからの取引所・販売所に求められること~』

株式会社博報堂 ストラテジックプラナー
金融マーケティングプロジェクトメンバー
HBI(HAKUHODO Blockchain Initiative)
トークンコミュニティプラナー 伊藤 幹 氏

 (伊藤氏)ご紹介にあずかりました伊藤です。日本仮想通貨ビジネス協会の2月の勉強会ということで、掲題のテーマでお話しさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 
最初に、簡単に自己紹介をさせていただきます。博報堂の伊藤幹と申します。弊社で金融マーケティングプロジェクトというものがございまして、私はそこで銀行、ネット証券会社を依頼元としてマーケティングを担当しております。もう一つは、後ほど簡単にご紹介しますが、『HAKUHODO Blockchain Initiative』というチームが弊社にございまして、そちらでもリサーチ、マーケティングをメインで担当しております。
 弊社ですが、広告会社ということで、広告ばかり作っていると思われている方も多いのではないかと思いますが、先ほど、ご紹介いただいた通り、JCBA様のロゴの作成のお手伝いといったこともしております。

 そしてもう一つ、こういう広告以外の仕事というところで、『HAKUHODO Blockchain Initiative』を、弊社で昨年の9月に立ち上げました。こちらはブロックチェーン活用や、トークンコミュニティ形成に関するビジネス開発を推進するチームです。このトークンコミュニティという言葉に関して簡単にご説明します。トークンエコノミーという言葉は聞き覚えがある方も多いかと存じます。サービスの提供者がトークンを発行して、ユーザーやそのサービスを応援する人が、そのトークンを直接購入したり、あるいは何かしらインセンティブとして付与されたりすることで、トークンに経済的価値が生まれ、その周りに経済圏が生まれるという概念を表すものです。われわれは、経済的価値やトークンそのものではなく、そこに集まる人に着目しています。そもそも、ブロックチェーンという仕組みそのものが、サービスの提供者と、それを支援、共感する生活者たちの共通の価値観を持つ人の集まりーすなわち、コミュニティによって成り立っていると考えております。そこで我々は、トークンコミュニティに着目して、トークンを使ったコミュニケーションの活性化、貢献度の可視化といった活用における、新たなサービスと市場があると考え、活動しております。資料の下に四つ書きましたが、サービスの開発支援、ソリューション開発、今回の機会のような調査、研究活動の対外発信というものを行っております。

 次に簡単にHBIの活動をいくつかご説明します。まず一つ目ですが、昨年の9月にユナイテッド株式会社との共同研究開発プロジェクトとして、『ブロックチェーン・イノベーション・ラボ』を立ち上げました。これは、トークンコミュニティがデジタルマーケティングをどう変えるのか、ということをテーマに、分散型のアプリケーション、Dappsの事例研究、デジダルマーケティングでの活用の可能性の研究、あるいはその設計などを行うプロジェクトです・・・

 

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 まず、仮想通貨市場全体として価格が停滞しており、興味度が若干スコアとして下がっているものの、興味層は依然2割程度存在しています。そして、その人たちが興味を持つきっかけが何かというと、やはり、トップはお金儲けがしたいから、でした。ネットの情報や口コミを見て、お金儲けがしたいと思って興味を持ちますが、いざ実際に始めようとなると、そのリスクや、実態の不透明さが障壁となっていることが分かりました。また、仮想通貨関連のニュースや、価格の低下を背景に、安全性への不安が高まっていて、ここのイメージを改善していくことが、世の中全体に仮想通貨を浸透させていくカギになりそうです。

 また、実際にやっている人で見てみたときに、仮想通貨の取引所、販売所を選ぶ基準としては手数料の安さが一番ではありますが、それだけではなく、セキュリティや信頼性も、大きな基準となっていました。その信頼性の獲得には、金融庁登録されていること、利用者数が多いことに加えて、テレビCMをやっていることによる知名度アップや、有名さ、口コミ作りが、徐々に広がっている利用層、新規層を獲得していく上では重要になってくると考えられます。

 最後に、仮想通貨市場、仮想通貨そのもの全体として、お金儲け・投機のイメージしか持たれてないことで、実際の利用シーンが、投資、投機にとどまっていることは、今後の業界発展において大きな障壁となる可能性があると考えられます。各種プラットフォーマーとの連携を図りつつ、実際に使える場を提供していくことが重要になりそうです。実際に使いたいというニーズがあっても、使える場所がないと難しいため、法律や制度の改変も睨みながら、決済、送金のインフラを整備していき、仮想通貨の通貨としての利便性を向上させていくことが、仮想通貨業界の全体の発展のために望まれる、といったようなことが、今回の調査から見えました。

 私からの話は以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

(全体のデータは準会員以上にのみ公開)

 


『ビットコインのセカンドレイヤー概況』

一般社団法人日本デジタルマネー協会 代表理事 本間 善實氏

 本間と申します。よろしくお願いいたします。自分は半導体業界とTrusted Computingがキャリアでして、そこから2013年に日本デジタルマネー協会を立ち上げまして、2017年からユナイテッドビットコイナーズでライトニングネットワークの普及、およびLappsの調査と企画をやってます。また、エンジェル投資家としてArwen、breadwallet、deBit、Yours、LCNEMに投資してまして、営業の支援もしてます。自己紹介ですが、最近、Zeppelinという会社の鳥越社長と対談をしまして、それが記事になっています。割としっかり話して、Vol.1、2、3、4、5とあるので、これを見ると、自分のビットコインに対するビジョンが分かると思います。このZeppelinっていう会社が、CTOが中島聡という方で、Windows95と98とXPを開発したNTT研究所卒の方で、非常に有名なプログラマーです。彼も一応サトシ・ナカモト候補の1人です。中島聡なので、サトシ・ナカモトとよく間違われるというところです。

 ビットコインは、先ほどの第一部の話でも分かるように、日本だとまだマイナーな存在だと思います。しかし、実は日本はなかなか不思議な国だと私は思っています。自分が業界に入ったときにびっくりしたのが、まずサトシ・ナカモトっていう名前と、ビットコインジーザスという男が渋谷に住んでいたこと、そしてマウントゴックスが世界初で、唯一最大のエクスチェンジだったときに、なぜか渋谷にあったことです。債権者が13万人いましたが、日本のユーザーは1000人であって、渋谷の会社でありながら、多くのユーザーたちは国際送金をして、マウントゴックスを利用していました。そのマウントゴックスが盛り上がったのは2013年末ですが、そのときにいろんな人たちが参入して、きょうに至りましたが、私にはこの三つが最初不思議でした。

 ただ、その後さらに不思議なことが続きました。タッジ・ドライジャという男がライトニングネットワークの発明者ですが、彼は実は三重大学の講師でした。非常に日本語が上手な人で、ビットコイン業界の最重要人物の1人である彼がなぜか日本で、日本語で講師をしていました。あとは、バイナンスという世界最大の取引所がありますが、それは実は中目黒にあります。なぜか中目黒でオペレーションして、開始しました。今はマルタか、台湾かいろんな場所で分散しながらオペレーションしていますが、中目黒が始まりでした。その他に、ニコラ・ドリエだったり、ジョナサン・アンダーウッドだったり、ジェリー、クリス、ベン、外人部隊が非常に優秀でして、非常に不思議なことだと思ってます。ビットコインのコアデベロッパーは、23人ぐらいいますが、そのうちの1人がニコラ・ドリエで東京に住んでいます。

 ビットコインは、そもそもスケールが難しいです。先ほどの話でマーケティング的に危険だとか、いろいろ話がありましたが、実際危険です。ビットコインは一応10年稼働していますが、この先、20年先、30年先、40年先に本当に稼働し続けるかというと、実は保証の限りではありません。投資経験をある人はよく分かってると思いますが、急騰したものは、暴落しやすいわけです。やはりビットコインみたいなものは、リスクはいまだに高いです。非常に優秀なエンジニアがメンテしているビットコインですらリスクが高いということは、他の通貨に関しては、推して知るべしで、非常にハイリスクであることは、今日まで10年動いているとはいえ、変わりません・・・

 

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 今、DEXはバイナンスも始めており、アトミックスワップがセカンドレイヤーでできると、恐らくDEXもできるかと思います。DEXは現在ブームなので、恐らく金融庁はExchangeに対してセキュリティーなどいろいろと言っていますが、それをやるよりもこっちをやったほうが、安くて安全だと思います。鍵管理会社として、BitGo、Fressets、Arwen等いろいろあります。今、テストネットでお見せしたように、デモがあるので、ぜひトライしてほしいと思ってます。

 あと、既にDEX的なものが徐々に立ち上がりつつあります。こちらは非常にDEX的なエクスチェンジでして、ZigZagといいます。例えば、センド側がライトニングを送ることでBTCをゲットします。その逆、例えばライトニングを送って、LTCをゲットすることもできます。例えば、イーサリアムを持っていて、ライトニングのインボイスに対してイーサリアムで支払います。これも非常にDEXに近いですし、サブマリンスワップを拡大しています。HTLCを応用すると、ライトニングのインボイスに対して、少なくともBTC, イーサリアム、BCH, LTC, ダッシュで払うことができます。なので、既にDEXは動き始めています。

 結論ですが、今は弱気相場ですが、ライトニングネットワーク周辺の開発は大変活気があります。理由は、パーミッションなしで、グローバル金融システムインフラ構築に参加でき、アプリケーションを開発できるからです。やはりフィンテックの場合、規制なり金融庁対応なり、非常に大変です。しかし規制なしに自由に開発できることが、このライトニングの魅力です。ライトニングアプリケーションも同様です。0.004円相当の国際送金は、人類史上初です。サイドチェーンも面白い分野です。さらに、JPY#Liquid、金融庁サンドボックス対応の件も、ライトニング対応した場合、JPYの送金コストはゼロです。日本のベンチャーも活躍していて、0→1的な起業がやりやすい分野です。なので、第一部で投資の話等ありましたが、やはり重要なのは、事業開発と起業と、実ビジネスです。ビジネスをいかにやっていくかが重要だと思います。

(全体のデータは準会員以上にのみ公開)