「パーミッションレス型ステーブルコイン」の健全な導入・普及に向けたワーキンググループの加盟について(ステーブルコイン部会)

一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会

 一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(所在地:東京都千代田区、会長:廣末 紀之) ステーブルコイン部会(部会長:白石 陽介)は、本邦における「パーミッションレス型ステーブルコイン(以下、パーミッションレスSC)」の導入・普及を目的とした「パーミッションレス型ステーブルコイン・ワーキンググループ(WG) 主催:三菱UFJ信託銀行株式会社)に参加し、国内発行および海外発行パーミッションレスSCの取扱いに向けた共同提言の検討を開始しますのでお知らせします。
 

■解決したい課題

例えば、“Web3”上の取引において、以下のような課題を認識しています。
 
① NFT*1販売の支払対価として「銀行振込」や「クレジットカード」を前提とすると、NFT発行前にオフチェーン(BC外)で都度着金確認を行う等の負荷が生じ、また日本以外のグローバルなNFTマーケットプレイスへの出品ができない
② オンチェーン(BC上)での自動処理や、グローバルなNFTマーケットプレイスへの出品を目的に暗号資産を用いると、受領対価について価格のボラティリティを抱えることになる
③ 海外発行ステーブルコインはリスクオフ資産として幅広く利用されているが、現状は日本国内での取り扱いがないために海外暗号資産取引所へ顧客および資産が流出してしまっている
④ 暗号資産交換業におけるカバー取引のために海外発行ステーブルコインが用いられている
⑤ 投資会社のWeb3企業への出資形態として、海外発行のパーミッションレス型ステーブルコインが用いられることが国際的な主流となっている
NFTや暗号資産の大宗はパーミッションレス型BCで発行・流通しているため、前述のようなニーズを満たすためには、「パーミッションレス型BC」上での「スマートコントラクトを用いた自動処理」が可能で、「価格が安定的」な、パーミッションレスSCの存在が不可欠といえます。
 
*1 BC等の電子情報処理組織を用いて移転することができる、一意で代替不可能なデータの総称
 

■参加の背景

当協会ステーブルコイン部会は2020年7月に発足以降、特に海外発行パーミッションレスSCに焦点を当て、その類型化や、法規制のあるべき姿に関する提言、米国の規制に関する議論の考え方の発信、関係各所との折衝等の活動を重ねてまいりました。
今回、国内発行パーミッションレスSCの流通について検討をされているWGとして共同で、国内発行及び海外発行全体に係るスキーム案や機能に係る提言書を業界全体として取りまとめることは暗号資産業界にとって有意義であると考え、当協会の知見を活用するべく参加することとなりました。
 
当協会ステーブルコイン部会では引き続き、海外発行パーミッションレスSCの流通に向けて活発な議論を行ってまいります。
 
■参考
 三菱UFJ信託銀行株式会社からのプレスリリースはこちらをご参照ください。 https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/221130_2.pdf
 
 
■ステーブルコイン部会について
 分科会情報はこちらをご参照ください。