『PAXOS Trust Company によるアセット・トークン化:現状と今後の展望』
『自主規制の振り返りと今後』

カリキュラム及び概要

 


『PAXOS Trust Company によるアセット・トークン化:現状と今後の展望』

PAXOS Trust Company:Chief Compliance Officer / Dan Burstein 氏
Paxos Trust Company:Co-Founder&CEO Asi / Rich Teo 氏
Spectre Strategy:Founder-MD(PAXOS 顧問) / Gosuke Nakamura 氏(通訳)

バレンステイン氏(通訳:ナカムラ氏)
 今、ご紹介させていただいたのが、Paxos Trust Company のチーフ・コンプライアンス・オフィサー、かつ、法務部の部長を担当しているダン・バレンステインです。彼は、Paxos社に入るまでは、NY州金融サービス局で仮想通貨に関してのレギュレートなどを担当しておりました。今まで US ではいろいろなステーブルコインなどが発行されている中、彼はそれをレギュレーターとしてうまくオペレーションできるように考えながら法律を作ってきた方ですので、知識も高く、経験もございます。本日彼からお話しする内容は、実際のステーブルコインの状況、そして Paxos社が今後何を考えているのかお話します。今後どういったアセットをトークン化していけば、この業界が活性化されるのかというのを考えながら動いておりますので、Paxos社として、世界中に規制に沿った活動についてお話します。

テオ氏(通訳:ナカムラ氏)
 リッチ・テオは、現在そして当初からのPaxosのコア・ファウンダーです。彼らがビットコインなどに注目しだしたのが、2010年ぐらいからです。彼の経歴としては基本的には金融サービスです。彼は、リーマンブラザーズが倒産した後の金融危機を通して、どうすればそういったリスクを抑えつつ、効率良く金融サービスを運営できるのかと、経営陣的な観点から見ておりました。金融危機の後、ビットコインというブロックチェーン上のテクノロジーが開発されてきて、それをどう使えば、現状の金融を、効率の良く、透明性の高い記録ができるブロックチェーン上で、使いやすくできるのか考えました。そこで、ビットコインの取引所をつくったり、Paxosという会社に至ったわけです。そこでPaxos社として注目したところは、ブロックチェーンのテクノロジーは、正直、誰でも適応できるテクノロジーですが、ブロックチェーンのテクノロジーを使って、金融サービスに適切に使えるサービスにしようと思うと、やはりきちんと規制上のもとで使えるサービスでないといけません。そこで、Paxos社を設立して、現状の信託会社の登録を至ったわけです。今後もまだまだ開発の余地があるブロックチェーンのテクノロジーですが、そういったものと現在の規制をうまく使いながら、サービスの向上を考えていき、きょうお話しさせていただくステーブルコインや、他のアセットの拡張、効率のいい決済、またはトークン化を目指して活動したいと思っています。

バレンステイン氏(通訳:ナカムラ氏)
 Paxos社のミッションは、資産をより効率良く迅速に移動して、決済などのリスクをいかに減らすことができるかです。これはもう宗教的に信じているものです。彼らがそういった考えに及んでいるのは、現在の金融のシステムは過去にはきちんと適応できて機能していたものの、実際に今のあるテクノロジーを使うともっと効率良くなるからで、これは彼らが調べて、事実的に信じてることでございます。その上で、今後どういったテクノロジーを使って、決済なり、資金の移動なりを効率よく完成させていくか、これが Paxosのミッションです。単純なことを言いますと、インターネット回線があれば、そのスピードで数字を右から左のアカウントに動かすことができます。なので、究極的に申しますと、ブロックチェーンなどを使って金融の決済、送金、ペイメント、取引を本当にインターネットのスピードで処理できることを目的にしております・・・


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バレンステイン氏(通訳:ナカムラ氏)
 ブロックチェーン上でこういった決済の取引を開始するわけですが、正直なところ、何も新しいシステムを構築したわけではありません。決済フローですが、まず、現状使われているDTC口座で、Paxos社が信託用の口座を持って、A社が持っている証券をPaxos社のDTC口座へ置きます。その記録をまずブロックチェーンに記録します。反対に、その証券の買い手側のB社に関しては、買う為に必要な資金をPaxos社のドル預金口座に入れていただきまして、これも信託保全されます。この入れた時点で、全てブロックチェーン上に記録されます。A社とB社、証券を売買した中で、これをまたPaxos社に情報を送っていただいて、ドルの支払いとブロックチェーン上で記録されてる証券の受け渡しをPaxos社がブロックチェーン上で行います。その後、証券をDTC口座に入れていただいたA社に関しましては、もうドルを受け取っております。B社に関しましては、ドルを支払った代わりに証券を受け取っております。そのA社とB社の記録を、ブロックチェーン上に記録します。これが終わった段階で、まだその状況でも証券とか、ドルに関しましては、Paxos社が管理している信託保全されたドルの口座、またはDTC上の口座に入っております。その後、決済がされた段階において、A社としては、ドルを独自で管理されてるドルの口座に移すことも可能ですし、B社としては、B社が管理してるDTC上での口座に後ほど動かすことも可能になります。
 かなり駆け足でお話ししましたが、やはりまだアメリカの規制も初期段階です。Bitlicence、OCC(米国通貨監督局)fintech charter、これはまだまだ規制にはなっておりませんが、今後そういったフィンテック会社に関しても、アメリカでの規制は考えられております。その他、信託、ステーブルコインの規制、有価証券規制、STO、そういった規制もどんどん入ってくると思われます。今回こういった機会をいただいて皆さんにお会いできましたので、今後もいろいろな情報の開示などさせていただければと思います。

(全体のデータは正会員・特別会員のみ公開)


『自主規制の振り返りと今後』

株式会社マネーパートナーズ 代表取締役・日本仮想通貨交換業協会 会長 奥山 泰全氏

(奥山氏)
 ご紹介にあずかりました、仮想通貨交換業協会、会長の奥山です。今日は、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の会長として、JVCEA発足1年の歩みとこれからという形で、お話させていただきたいと思います。
 思い返せば、2015年の12月に、JCBAの勉強会で最初に話をさせていただいてから、久しぶりにこちらの協会でお話をさせていただきます。皆さんご存じかと思いますが、今年の6月に自主規制団体側の会長職に専念したいということで、ご無理を言いまして、JCBA の会長を廣末理事にお渡しいたしました。JVCEAがきちんと回っているのかというお声はいろいろありますが、しっかりと自分たちなりにもがき続けてきているところでございます。ここにいらっしゃる皆さんは、おそらく仮想通貨、ブロックチェーンの未来を信じていただいている方がほとんどだと思いますが、国内の仮想通貨のマーケットは、ご存じのようにひどい状況です。頑張り何とかマーケットをつくり出そうとしておりますが、メディア、テレビ、あるいは仮想通貨、ブロックチェーンにネガティブな方々の中には、ざまあ見ろというふうに思ってらっしゃる方や、様子見でよかったというふうに思われている方も、たくさんいらっしゃるのかとは思っております。そういった部分では、国内の仮想通貨マーケットに関して私自身、非常に強い危機感を持っております。何とか自分ができることは何なのだろうと強い思いでおりますし、このJCBA発足から4年JVCEA発足から1年の今、問題意識を持ち精いっぱいの取り組みを進めさせていただきたいと思っております。
 4年前から、JCBAの勉強会に参加していただいている方々、この仮想通貨マーケット、ブロックチェーンにインスパイアされた方々、あるいはここで一生懸命取り組んでいただいている方々、今、この状況でも仮想通貨交換業者として、この難局をしっかり乗り越えようとされている会員各社の皆さまに私は感謝しつくせないくらい感謝致しております。JVCEA 発足前の昨年5月、6月頃16 社が集まり、自主規制について、コンプライアンスオフィサーから、代表取締役まで、皆で2週間、缶詰になりながら、自主規制規則を読み合わせし、当局に対して、そこがおかしいとか、ここは直してくれとか、パブリックコメントを展開する前に、自主規制を作り上げる努力をしていただいたことを忘れたことはございません。同じく今の足元の皆様の苦労、この状況を私はしっかりと受け止めているつもりでございます。日本の仮想通貨の火というものは大丈夫なのだろうか、もう消えそうだよと言われながら、それでもこの先に自分たちの未来がありここのデジタライゼーションの先、トークナイゼーションの先に日本の未来があるはずです。そのために自分たちがやるべきことをやらなくてはいけないのだ、そういった思いで今もその全部の思いを受け止め頑張っているつもりでございます・・・


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 一頃、ビットコインの値段は、ビットコイン/円の取引がスタンダードだった時代があるわけです。日本では、昨年初の事件に端を発しまして、ルール整備が先行する中で、市場が冷え込んでいる状況が続いております。市場の整備が先進的に進んでいる日本こそ、私は市場の成長性を取り戻して、正しくルールを守り日本のやっていることについてこいという形で言うべきだと思っております。その為には、仮想通貨の社会実装をより実体化させる必要があると思っておりますし、それと同時にこの仮想通貨のマーケット我々ここに参加している皆が大切にしている思いが潰えることなく、火が消えることなく、市場の健全な発展が進んでいくべきではないかと思っております。
 他にも言いたいことがいくつもありますが私は、有価証券をデジタル化したセキュリティトークンよりも、仮想通貨暗号資産の方がよほど面白いですし、よほど将来性があると思っております。すみません、金商業者が言うなと思われるかもしれませんが、株屋が長いですが私は仮想通貨に、パブリックブロックチェーンに、ユーティリティートークンに夢を見ました。あえて言うと、仮想通貨は有価証券に成り下がってしまうのか、僕らの理想はそういうものではなかったはずだ、株になんかなってくれるな、そんな思いで、仮想通貨は仮想通貨だというふうに思っているところがございます。その文脈の中には、現在の日本の仮想通貨の定義とは異なり、ステーブルコインもキャッシュレスの今、基本的にはフォーカスされ、デジタライゼーションの中で社会が分散型ブロックチェーンのメカニズムによって動きそこで仮想通貨自体がちゃんと社会的な信頼性を確保するところが必要だと思っております。
 仮想通貨の種類、もっともっと増やさなくてはいけません。日本のユーザーに対してビットコインを売り買いさせているだけというような、小さなパイの取り合い、そんな飽和した世の中にしては駄目だと思っております。創意工夫をもって、今後の社会実装されるさまざまなものが、仮想通貨交換業者の中で取り扱われていくような、そういう時代をきちんとつくっていかなければいけないと思っているところでございます。
 まだ言いたいことは沢山ありますけれども、時間を越えておりますので、急ぎ足ですけれども終わらせていただきたいと思います。とにかく皆さん、本当にここまでご苦労さまでございます。上からではなく共に戦っているという意味で、ご苦労さまでございますということと共に、ここから光が差していきますので皆でスクラムを組み、日本の仮想通貨マーケットを取り戻していきたいと思っております。引き続きJVCEAもJCBAも倍旧のご支援を賜れればと思うところでございます。
 ご清聴、ありがとうございました。

(全体のデータは正会員・特別会員のみ公開)