『Bitcoin, Lightning Network, and Public blockchain』
『暗号資産業界総決算スペシャル!交換業者代表座談会 ~業界の2020年振り返り、21年に向けた展望を語る!~』
カリキュラム及び概要
- 日時:2020年12月14日(月) 17:00〜19:15
- 場所:オンライン配信
- 第一部 「Bitcoin, Lightning Network, and Public blockchain」
栗元 憲一氏
株式会社 Nayuta 代表取締役 CEO - 第二部 「暗号資産業界総決算スペシャル!交換業者代表座談会 ~業界の2020年振り返り、21年に向けた展望を語る!~」
モデレーター:
廣末紀之氏 ビットバンク株式会社 代表取締役 CEO JCBA 会長登壇者:
小田玄紀氏 株式会社ビットポイントジャパン 代表取締役社長
齋藤亮氏 SBI VC トレード株式会社 代表取締役 CFO
蓮尾聡氏 コインチェック株式会社 代表取締役社長
時田一広氏 株式会社ディーカレット 代表取締役社長 - ※1部講演については動画、資料、議事録の公開はございません。
「暗号資産業界総決算スペシャル!交換業者代表座談会 ~業界の2020年振り返り、21年に向けた展望を語る!~」
モデレーター:
廣末紀之氏 ビットバンク株式会社 代表取締役 CEO JCBA 会長
登壇者:
小田玄紀氏 株式会社ビットポイントジャパン 代表取締役社長
齋藤亮氏 SBI VC トレード株式会社 代表取締役 CFO
蓮尾聡氏 コインチェック株式会社 代表取締役社長
時田一広氏 株式会社ディーカレット 代表取締役社長
(廣末)
今日は『暗号資産業界総決算スペシャル、交換業者代表座談会~業界の2020年振り返り、21年に向けた展望を語る!~』ということで、私、モデレーターという非常に無責任な立場で今日はやらせていただいて、鋭い突っ込みを基に、交換業者の社長様方をめった切りにしたいというふうに思っておりますので、皆さんよろしくお願いいたします。冗談です(笑)
年末なので、真面目な座談会にしたいと思っています。
それでは早速、始めさせていただきたいと思います。大きくメインとしては、今年の2020年の振り返りと、その後に来年の展望ということで、大きく二つに分けてやらせていただきたいと思います。
本当に、今年は色々なことがありました。始まったと思ったら、もう年末になってしまったという印象です。今年もやはり様々なイベントがございました。今年を振り返る意味で、まず絶対外せないのが、やはり新型コロナウイルスだと思います。これは我々の業界だけでなく、世界の経済にも多大な影響を与えたわけですけれども。ここにいらっしゃる交換業者の経営者の皆さまがたは、当然ですけれども、事業の継続性と社員の安全性、これを両立しなければいけない、非常に難しいご判断をされるお立場にあったのではないかと思います。様々なことを考えられたのではないかと思います。まずは暗号資産にかかわらずのテーマですが、今年の大きく欠かせないイベントとして、この辺りで何を考えられて、どのようにご対応されてきたのかを皆さんにお伺いしていきたいと思います。それではまず、ビットポイントの小田さん、よろしくお願いいたします。
(小田)
よろしくお願いします。本当に今、おっしゃったとおりで、今年3月以降ごろから、新型コロナの影響を踏まえて、どう働き方を変えるのかという観点、プラスで恐らく一番大事なことが、我々仮想通貨交換業者はお客さまのアセットを預かっている関係で、どのようにそのウォレットの管理をしていくのか。これは本当にゼロベースで管理体系のあり方を考えなければいけないと思った、そういった1年でしたね。
(廣末)
そうですよね。これは各社、秘密のベールに包まれてると思いますけれど、やはりお客さまの資産管理とコロナによる命の危険をバーターに掛けながら、各社皆さん一生懸命やっていらっしゃると思います。私もいろいろと大変なこともありました。その辺り、やはりリモートとオフラインの併用は大変でしたでしょうか。齋藤さんいかがですか。
(齋藤)
当時、金融庁が求めていた、7-8割といったリモートや在宅の勤務対応はしっかり実施しました。他にも同時並行して、感染症のリスクというのは事業継続性に対して非常に大きな影響を持っていることですので、そういったことも社内で危機対応マニュアルという形で整備をして、いざというときに備えられるように、オペレーション等は可視化するように努めています。
(廣末)
そうですよね。弊社でも、3月にコロナの危機感を感じ、社内で対策委員会というのを私が委員長として急遽組成して、リモートワークに対する社内規則・セキュリティー等を全て見直して一気にリモートに突入していったという経緯でした。コインチェックさんはどのような対応だったのでしょうか。
(蓮尾)
当社は、もともとエンジニアが特に「会社に来て働きたい」という人たちが多かったです。
もともとは会社に出社したほうがいろいろと効率的だという意見があったので、なかなか舵が切れませんでした。世の中が変わってきているため、リモートワークに対応する必要があるという話をし始めて、賛同を得るまでに少し時間がかかりました。われわれはグループ会社として、マネックス証券があります。金融庁は証券会社にはいろいろな通達等が出しているのですが、暗号資産交換業者にはあまりお触れもなくて。対象外の扱いもあって、マネックスを参照しながら動いてきました。
(廣末)
なるほど。時田さんはグループを含めて、金融以外の事業もやっていらっしゃると思います。グループで平仄を取られる動きがあったのでしょうか。
(時田)
業態が変わると、ガイドラインや仕事の仕方も少し変わります。我々は人数も少なく、まだ歴史の浅い会社ですから、ワークスタイルを変えること自体は文化的にはそれほど抵抗はないです。ただ、我々は2019年に暗号資産交換業登録をして19年の4月から事業を始めたのですが、かなり登録のハードルも高かったことから、オペレーションのマニュアルや規定はかなり厳密に作っていました。そうすると、リモートではできないようなオペレーションのルールは結構ありました。
そういう意味では、皆さんがおっしゃるように、それを事故を起こさないように手堅くやりながら、少しずつとはいえ社員もなるべくリモートにしなければいけない。しかし、ある程度のところまでリモート率は高くできるのですけれど、完全に誰も出社しないというのは、なかなか現実的には難しいです。
それと、デジタル通貨勉強会を色々な会社とオンラインで開催したのですが、これはビデオ会議の環境が整わない大企業や霞が関の官庁は制約が大きくありまして、相手によってZoom一本では済まないところも現実にあって、色々なツールを同時並行で使って開催しました。その辺りのいろいろな会社とのコミュニケーションをするに当たっては大変でした。
・・・
(廣末)
ありがとうございます。各社社長の皆さんの顔色も明るくて、来年はいい感じになるのではと、非常に元気をもらえました。最後に、来年に向けての抱負を皆さん、一言ずつ頂戴できればと思います。
(小田)
当然、一番大事なことはセキュリティー・安心・安全が大事だと思うのですけれども、弊社は昨年、会社のロゴを変え、キャッチコピーを作りました。キャッチコピーは『明日をもっと新しく』。この言葉が僕はすごく大好きで、要は明日というのは急にがらっと変わる人はいないと思うのですが、少しずつ毎日を変えていく、そうした結果として、全く新しい世界が来るのではないかと思っています。ですので、明日をもっと新しく、そういった世の中にしていきたいというのが来年の抱負です。
(齋藤)
今年はさまざまなサービスとして、スマホアプリや新しいレンディングサービスをローンチし、まだまだ他社さんに追い付け、追い越せという状況にいるのは事実と感じています。そんな中で、ただ追い付くだけではなくて、どういうふうなアレンジを加えたら、他社さんに追い付くだけではなくて、他の利用者さまが関心を持ってくれるようなサービスをできるのか。利用者も単純に個人のお客さまだけではなくて、例えば法人や海外も対象に入ってくるかもしれません。そういうふうに捉えると、まだまだこの暗号資産業界で取り組まなければいけない課題はたくさんあると思っています。後発だからこそ、まだ抱えているものが少ない。だからこそ当然、法人の中では、皆さま交換業者の横の連携を図って、この業界を盛り上げるような取り組みをできたらなというふうに考えています。
(蓮尾)
先ほど、ビットポイント小田さんから会社のフレーズがご紹介されましたが、実はコインチェックも同じようなものがあります。われわれは『新しい価値交換をもっと身近に』というフレーズを掲げています。これは先ほど申し上げたとおり、いろいろな機会をお客さまに提供したいということです。幸い、次に向けて少しプラスアルファの投資をする余力が出てきていますので、IEOやNFTのような次のフロンティアの開拓を推し進める、それを実現させる1年にしたいなと思っています。
さらに大きいのは、先ほど申し上げた税制ですよね。この税制で、源泉分離等が勝ち取れる道筋ができると、さらにその次の展開が皆さん立てやすくなると思います。ここはぜひ皆さん、力を合わせて実現させていきたく、われわれも微力ながら、何かできることがあればと思っております。
(時田)
われわれは暗号資産の事業としてはまだ全然、皆さんの足元にも及ばないので、しっかりサービス開発をしていって、少しでも皆さんに追い付けるように取り組んでいきたいと思っています。
これと同時に、デジタル通貨や暗号資産をもっと他のトークンに広げて、それと既存の産業とつないでいけるようなサービスをつくっていきたいと考えて、ディーカレットをつくりました。それの実現に来年は一歩踏み出したいというのが、われわれの来年の展望です。法定通貨がデジタル版と繋がってくると、暗号資産と他のもの、セキュリティートークンや、蓮尾社長が取り組まれているNFT等、いろいろなところに広がりがあります。
今、先ほどのデジタル通貨フォーラムでのいろいろな実証実験というのは、他の産業も自分たちの事業をトークン化している。例えば電力会社は、電力の発電元でトークンにして、電力トークンを作っています。こういう産業に関わるようなトークンもデジタル通貨を通すことで交換できるようになってきて、暗号資産等に交換できる。こういうようなことで、広がりと繋がりが出てくる考えています。そういうことにわれわれは一歩踏み出して、今の地位を、取り組みを少しでも結果に繋げていきたいと考えています。
(廣末)
ありがとうございます。私はとてもその世界には手出しができないところを、産業の中心でディーカレットさんはやっていらっしゃって、本当に国家レベルの重責を担われていらっしゃると思います。来年もデジタル通貨全般に関しては、まだまだ発展して素晴らしいニュースが出てくると思いますので、ぜひ業界の思いを一身に背負っていきながら、できることがあればやらせていただきたいと思いますので、期待をしております。
時間になりましたけども、暗号資産交換業は本当にいろいろなことがあるのですけれども、事業者全員は思いを持って何とかこの業界を良くしたいという一心で、日々、取り組んでいます。皆さまがたのご理解・ご支援の下に、来年も頑張っていきたいと思いますので、引き続き、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いできればと思います。
本日は交換業者の社長4名、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。
(一同)
ありがとうございました。
講演資料・議事録全文・動画アーカイブは会員専用ページご確認いただけます。
※1部講演については動画、資料、議事録の公開はございません。