『自民党web3PT「DAOルールメイクに関する提言について」の解説』
『地方創生DAOの構築に係るガイドライン」概要』
『パネルディスカッション』
第一部 『自民党web3PT「DAOルールメイクに関する提言について」の解説』
・ 殿村 桂司氏(長島・大野・常松法律事務所 パートナー)
・ 本柳 祐介氏(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー)
◯提言の前半部分について解説
・殿村 桂司氏(長島・大野・常松法律事務所 パートナー)
これまでDAOについての歴史を読み解く
・2022年4月自民党「NFTホワイトペーパー〜Web3.0 時代を見据えたわが国のNFT戦略〜」
2022年4月の提言において、すでにDAOの法制化については触れられているが、この段階ではどのような法形式がいいかなどの検討がされていない状態だった。日本法における DAOの法的位置付けや構成員、参加者の法的な権利義務の内容、課税関係等を早急に整理し、DAOの法人化を認める制度の創設を早急に検討すべきであると提言された。
・2022年12月デジタル庁「Web3.0 研究会報告書〜Web3.0 の健全な発展に向けて〜」
一つのトピックとして分散型自律組織(DAO)の規制のあり方が議論された。新しいルールをすぐに設けるではなく、現行の枠組みの下でユースケースを分析しその便益や課題をより具体的に明らかにした上で制度の在り方を検討すべきという方針となった。その中でもまずは既存合同会社形態の下での課題の洗い出しと対応の方向性を検討することが今後の方向性として示された。
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◯提言の後半部分について解説
・本柳 祐介(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー)
合同会社型DAO
具体的に合同会社としてDAOを設立・運営することで、DAOルールメイクハッカソン参加企業や団体から意見のうち、少なくともDAOに対する法人格の付与、DAOメンバーの有限責任の明確化、定款自治体による比較的柔軟な組織運営、DAOメンバーに対する税務上の取扱の明確化を実現することが考えられることより要望があった。
合同会社型DAOを設立するためには、会社法に定める事項を決定した上で定款を作成し、設立登記を行なう必要がある。現行法を前提とする場合、DAOに法人格を付与するためには一定の法定手続きが履行すること自体は避けられないが、設立コストを下げる観点からも合同会社DAOの定款に記載すべき事項を政府主導で明確化するかが提言された。
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第二部 『地方創生DAOの構築に係るガイドライン」概要』
・ 保木 健次(有限責任あずさ監査法人 Web3.0推進支援部 部長 金融統轄事業部 ディレクター)
背景
NFTやDAOを活用する地方創生に係る活動が広がる一方で、当該活動への参加者等に対して開示される情報が不十分なケースも含め、利用者保護に係る仕組みに課題があり、利用者保護に係る環境整備を図りつつ地方創生DAO に係る取組みを推進することを目的として「地方創生DAOの構築に係るガイドライン」を策定した。
骨子
地方創生DAOは、一般的なイメージと実態にギャップがある一方、規模や多様な態様を踏まえ一律の規制によるギャップへの対応は適切でないと考え、本ガイドラインは下記の分野に係る情報開示を通じて利用者保護を図るアプローチを採用している。
◼ 地方創生DAOの法人格
◼ 参加者等及びトークン等の販売収益の法的権利関係
◼ 投票等を通じた意思決定の法的位置づけ
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第三部 『パネルディスカッション』
パネリスト
・ 長瀨 威志氏、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 パートナー
・ 金光 碧氏、株式会社bitFlyer クリプトストラテジー室 室長
・ 竹内 春華氏、山古志住民会議
・ 殿村 桂司(長島・大野・常松法律事務所 パートナー)
・ 本柳 祐介(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 パートナー)
モデレーター
・ 保木 健次(有限責任あずさ監査法人 Web3.0推進支援部 部長 金融統轄事業部 ディレクター)
保木 健次氏
まずは自己紹介とDAOの関わり方や取組みについて
長瀨 威志氏
FinTechやブロックチェーンを主に専門としており、DAOについてもユースケース部会にアドバイザーとして参画している。津島NFTプロジェクト、地方創生の文脈でNFTやDAOを使った地域活性化の相談や日本におけるweb3PTやDAO法の改正について興味を持っている海外事業者やファンド、ブロックチェーンプロジェクトからも問い合わせいただいているのでこの辺を紹介する。
竹内 春華氏
住民主体の地域づくり団体「山古志住民会議」の代表として活動。山古志村には住んでおらず、また出身地でもない。山古志村には2004年の中越地震をきっかけに携わっている。錦鯉NFTを発行したり、地域におけるDAOに挑戦している。様々な仲間とつくった資料「DAOルールメイクハッカソン」をもとに山古志村の地域プロジェクトについて説明する。
金光 碧氏
山古志村はとても良いい所で足繁く通っている。個人的にはグローバルのDAO事例に興味があり良く見ている。日本におけるLLC型DAOとグローバル型DAOは少し違う。参加者をできるだけ増やしたいと思っているが、必ずしもメタマスクやNFT、DAOをやっていなくてもいい。「世話人DAO」でもよく議論しているが、必ずしもディスコードで話す必要もなく、例えば「世話人DAO」の可否について現地住民はシール投票されるなど「ネオ山古志」はweb3をしてなくていい大きな枠組みとしてある。一方で、お金を回す観点もある。
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